ドラマセラピー

ドラマセラピーはミュージック・セラピー、アートセラピー、ダンス/ムーブメント・セラピー等、諸芸術領域のセラピーの総称である「クリエイティブ・アーツ・セラピー」の一つでもあり、2006年にはニューヨーク州の精神保健州認定資格となるなど、欧米においては医療、福祉、教育といった幅広い分野で実践されている,画期的でプラクティカルな心理療法です。

ドラマセラピストは通常、大学院で心理学、セラピールームでのドラマの適用、カウンセリング,長時間のインターンシップなどを受けた後、認定されるのにかなりのトレーニングを要する心理学の専門家です.

ドラマセラピーの例:

ロールプレイや、自分の本当の想い/独り言を演じてみたり,本当に繋がっていたい人や嫌いな人に本音を言ったりするリハーサル的なことをやってみると自分の気持ちや強さが明らかになったりするときがあります。自分の物語を作ったり,自分の気持ちをモノに投影したりして,客観的に問題を眺めてみたりするプロセスもあります。身体を動かしたりすることもあります。その過程で湧き出てくる感情を認めると,身体と心が繋がり,グンと楽になります。ドラマセラピーは欧米を中心に発展した心理療法です。

私たちは皆、子供のときに遊びます。遊びを通して,悪者をやっつけたり,空想したり,自然と一体になります。ドラマセラピーは自分の中に子供の頃からあった,遊び心を使う感じがあります。

悩み事を言葉で表現できない時,話していると,堂々巡りになる時,同じテーマの話や人間関係などが繰り返しでてくる時,違う角度から問題を見てみたり,解消したい時, トラウマの治療などに効果的です。

ドラマセラピーをすると新鮮で楽しい気持ちになる、感動する,自分の何かが洗われてさっぱりする,社会生活、未来に対しての希望を感じる、などという経験が報告されています。そのプロセスの中で、本来の自分という人間,未来へのビジョンなどが明確になります。

このドラマセラピーをクライエントとして受けるのに特別なトレーニングやアクターであることは必要ありません。カウンセリングの過程でドラマセラピーを取り入れることで吹っ切れたり,理解が深まったり、新しい答えが見つかることが多々あります。

大人、ティーンエージャー、子供、カップルとのセラピーに有効な心理療法です。